中村紘子 ピアノ協奏曲の夕べ
「いいな!」と思うと、何回か追いかける癖がある。
ゴールデンウィークに、大賀ホールで中村紘子のリサイタルを聴き、感動したので、今回はオーケストラとの協奏曲だ。一週間前にチケットをとったが、聴いて良かった。
場所は東京文化会館大ホール。指揮は大友直人、オーケストラは東京都交響楽団。
曲目は、
モーツァルト ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K.537「戴冠式」
三善 晃 ピアノ協奏曲
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18
3曲とも個性が違って、面白いコンサートだった。現代音楽を演奏したのは意外な感じがしたけれど、迫力の演奏。作曲者の三善さんも客席にいらしていて、拍手を送られていた。
一曲、一曲が素晴らしかったが、圧巻はやはりラフマニノフ。聴衆にとっても馴染みの曲だし、ホール全体が一体となって盛り上がった。
中村さんは、自分のパートが休みだと、演奏しているパートの奏者をじーっと見つめている。集中して音を聴いているんだろうけれど、若い奏者にとっては先生が二人いる(大友さんと中村さん)みたいだろうな。
今回も手が見えない席だったのだが、ペダルを踏む足の動きが激しい!
ラフマニノフを弾き終わると、客席から熱い拍手が長く続き、オーケストラとともに何度も応えたが、「手が疲れたので」というジェスチャーをして、アンコールはなかった。 これも潔い。
ラフマニノフ第2番の余韻を楽しみながら、帰路についた。