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リチャード三世

 先日観た『リチャード三世』、満を持して古田新太がグロスター公リチャード三世を演じるというから、期待も高まる。

 面白かった。60年代風のロンドン・ファッションや、倉庫の地下室のような舞台装置も。後半情報戦のようになるのも面白かったし、リッチモンド伯の演説はオバマ大統領を連想させ、ああこれも世代交代なのだなと思う。

 それから女優陣。いままで、リチャード三世に出てくる女たちは、性格がぼんやりとよくわからなかったのだけれど、今回は、呪いをまき散らす先の王妃マーガレット(銀粉蝶が絶好調!)、リチャードの母である故ヨーク公爵夫人(三田和代、落ち着いて威厳を保つ)、リチャードの兄の妻の王妃エリザベス(久世星佳、生命力があってカッコイイ!)、リチャードの妻アン(安田成美)が、それぞれ個性的。安田の舞台は初めて観たが、立ち姿も綺麗だし、発声もいいし、美しくはかないアンだった。

 古田のリチャードもいい。とってもいいんだけど、でも、リチャードの”悪”は、古田が生理的に持っている”悪”と違うんじゃないか、と思うのだ。古田の中に私は”甘えん坊”の情を見てしまうのだけれど、リチャードの”悪”はもっと乾ききってて、情があるとするなら”怨念”なのではないか。10年前に見たらどうだったろう、とも思う。『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』が記憶にある古田の洋物で、最近の舞台で観るのはほとんど和物の悪党。着流しの裾から覗く脚が色っぽいのだが、リチャードだともっと切れ味鋭いほうがいい。あるいは、古田の演技はいつも俯瞰的な視線を感じるのだが、リチャードは自己陶酔型の悪党なんじゃないかと思うのだ。
 こういうことを考えちゃうのは、同じ舞台に若松武史がいるからかもしれない。なんで若松がクラレンス公ジョージなんだろう。

 いや、私、古田新太のファンで、今回の舞台だってとっても楽しんだんだけれど…。
どうせだったら、もっと突き抜けてポップにするとか。王になったあとのことはなにも考えていない男なんだもの。リチャードは”国盗り”ゲームに熱中するゲーマーという解釈だって成り立つはず。
 
 赤坂ACTシアターははじめて。舞台両袖の、恐らく常設してあるモニター画面が、2階の奧の席からは小さくて残念。収容人数のわりに、ロビーというかホワイエや廊下が狭い。せっかく芝居を楽しみに来ているのだから、もう少しゆったりとした余裕がほしい。

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